社内報と平等とあみだくじ

QUEのユートクの発案で半年前から社内報つくってんの。
二つ折り4ページ、コピーってしろものなんだけど、
読むとかなり面白い。
それぞれの部門、CD部門、ライブハウス部門、プロダクション部門のページがあって、
大事なことや下らない事や、ちょとしたコラムがあって、
僕なんかは出来上がるのが楽しみなんだけど、若い社員はどうなんだろうか。
忙しいんだからこんなもの作ってらんないとか思ってないかどうか心配で、聞くに聞けない。
表紙のページは全体的な事と読み物。このページの編集担当はアリサ25だったんだけど、
半年たったんで交代したいという。
そうね、そういうのは順繰りにやるのがいいかもね。
アミダで決めることになった。
で、ウチの若いもんが言う、
「平等に行きたいんで、アミダに参加してください」
えっ、そう来たか。僕も引くのか。
まぁよい、
ん、よくないぞ。
さっきから黙って聞いていりゃ、
平等ってなんだ。
そんなもんあんのか。
生活保護の申請も通らずに汲々としてる人、豪邸に住んでる人、気に入った職業につける人、選択肢のない人。
世界ではまだまだ人身売買だって、人種差別だって残ってる。
そんなデカい話しなくたって、
平等ってなんだろね。
ないんじゃないかな。
近代で言ってる平等って『平等なんてもんは実際ないけど、せめてスタートラインくらいは平等にしよう。または平等に近づけよう』
ってことなんでないだろうか。
それなら分かる。
スタートラインは平等がいんじゃん。
でもスタートラインてなんだろうね。
同じ努力して花開く人、開かない人。

産まれた家、産まれた場所が違ってたら、スタートラインてどう一緒になるんだろうか。
時代、場所、家柄とか血筋とか。
天賦の才? 
容姿は努力でどこまで。
同じもの食べて病気になる人。
同じ仕事して怪我する人。
道歩いてて一億円拾う人、道歩いててはねられる人。
小さなところ、大きなところ、いたるところに境目があって段差がある。
今のとこ平等なんてない。すでにそこにあると思うのは勘違いだ。
だけど、ないからあこがれる。
あこがれるだけじゃくて、そんな世界を実現したいって希望を持って前進すんのがいんじゃん。
とかなんとか考える。
一方では、
平等という言葉に毒された「悪平等」はヤだ。
僕は10年続いた社員と今年入った社員を同じに扱うのは公平ではないと思う。
10年には10年分の積み重ねがあって、それには敬意を表したい。
バンドだって同じだよね。友達だって、家族だって。歴史とか記憶とか、積み重ねたものは大事にしたい。
あと、実績あげた人はもちろん評価されるべきだ。
ショウビズであれば、主役スターの扱いと男その1の扱いが違ってて当然だ。同じだったら主役が怒る。
頑張った人には頑張った分の報償がないと、それはかえって不公平でないかとも思う。
頑張んなくなるもんね。
高校のサッカー部の先輩が威張っているのはどうなんだろう。
たかだか1年しか違わないのに。
二年生の先輩は三年生にはペコペコするが一年生にはツラくあたるのはどう考えようか。
いやいや、多分、その部で1年頑張った分、少しは威張っていいんでないだろうか、少しは。
とかなんとか、
あり話がそれたか、いやいや、スタートラインは同じにして、努力と実績は評価されるべきって話にまとめたいんだけど、そうなってるかどうか自信ない。
ままま、、とにかくそりゃ理屈ですな、
ほんとにそう思ってんだけどね。

でもさ、アミダの事でそんなに大層な理屈をイチイチ話してたら、
若いもんに嫌われちゃうよ。どん引きだよ。誰だって辟易ですよ、
だから黙ってアミダ引く。だから黙ってブログに書いたりする。なんだそりゃ。

会社のホワイトボードのアミダに最後に一本、線足した。
ほんで、上からピーッとなぞってく、
じゃんじゃかじゃんじゃんじゃーんと
なんと自分が当たってしまった。
あら、びっくり。
これは一体なんて言おう。
なんという引きの強さといえばいいんだろうか、あるいは、なんという引きの悪さ。
アミダを眺めていた社員一同爆笑のあと、沈黙。
うーん、もう一回とは言えないので、頼み込んでアシスタントをつけてもらう事にした。
2番クジは契約課のナガイ。
情けなくてゴメン、二人でやろね。