アラバキ・1日目・銀杏BOYZ

しょぼしょぼと雨降ってたなぁ。
東京から着いたとき、やっぱ寒いんだなって改めて思った。
ヤケクソになるほどでも無い雨って一番応える。
じわじわと体の芯が冷やされる感じがする。

とかいいながら、だいぶウロウロして楽しんだ。
アラバキは歩く事にストレスを感じない。
距離と道幅と人口が、ほどよいバランスで、歩いてて楽しい。

銀杏BOYZを見た。
ARAHABAKIステージ。18:55から。このステージの最後に出る。
人気っぷりからは驚く様なことでもないけど、
やんちゃっぷりを考えると驚く、銀杏がトリでいいのか。

『光』から始まって、6曲、『BABY BABY』はふた回しやってるからどう数える。
銀杏が出る前に一旦止んだ雨が、また降ってくる。
後半『あいどんわなだい』のあたりではもうかなりの本気降り。
ヤケクソ風の雨だけど、客席の誰も気にしてる様子がない。
むしろヒートアップしてる気配。
最後のほうは、お客さんから立ち上る湯気がスゴすぎて、
ステージのメンバーが見えなかった。
大げさでなくて、これほんと。

メンバー4人がメ一杯のテンションで、唄って弾いて、叫んで、走り回ってる。
もうちょっと落ち着いて演奏してくれた方が聞きやすいとか、ウマくやれるとか、
そんな声はきっとあるだろと思うけど、
あの異常なテンションで走り抜ける事に意味があるんだと思う。
野球のピッチャーが「全力で投げるより、八割の力で投げるほうが早いタマが投げられる」って言ってるのを何回かテレビで見た。
きっと、そうなんだろうなと思う。
でも、銀杏は全身使って全力で、必要以上に力込めて、そして誰より早いタマ投げようとしてるんだと思う。早いタマですらなくてよくて、誰も見たことないタマを投げるんだと思う。
ステージ上の彼らがそうだから、客席の、求める力も異常に強い。信じらんないくらい強い。
あの「湯気の塊」見て、改めてそう思った。

アンコール1曲『日本人』。急いでるのか、怒ってるのか、振り切れてるのか、名残惜しいのか、とにかく鬼気迫る。
全部が終わってからも、銀杏の曲の一節を、詩の一節を、みんがずっと叫んでた。
その瞬間の燃焼だけでなくて、いろんなものが残る。詩もメロディーも、さまざまな感情も。
終わってみれば、銀杏は今日のここステージを、
最後に出てきて、最高に締めくくったと思う。

まだまだアラバキの1日は終わってないけど、放心して帰る。