UKFC on the Road

いやいやいや、
楽しかったですなぁ。
もともとですね、好きなバンドばっかいるんだから、
そりゃ自分で楽しくないワケないんですが、
僕よりも、お客さんが、それからバンド同士が
もんのすごい楽しんでくれたみたいで、
それが最高でしたなぁ。


いろんな人がね、もっと早くやってれば良かったのにとか言うんだけど、
こんな風にUKプロジェクトのバンドだけでツアーするのは初めてなんだよね。
実は弊社は23年目くらいになるんだけど。


表面だけ見れば
事務所のバンドだけでツアーするって
それって完全に会社事情なわけで、
そんな風に見られるのもヤだし、
そんな事をバンドに押し付けるのも嫌だなぁと思って、
ずーっと、やれなかったんですよね、こんなツアー。
でもなんだろな、今年なら、そしてこのメンツなら
「同じ事務所」って言葉も意味も飛び越えられるんじゃないかなぁって、予感みたいなものがあって、
でもそれは予感でしかなかったんで、おっかなびっくりだったんですよ。

初日は仙台でね。
実は仙台が集客が一番少なかったんですよ。これは僕らスタッフのせいでもあるんで反省してます。でも、どうしても仙台でやりたかったんだよなぁ。
一番少ないのになぜか最大キャパ。
高校生くらいの女子コンビが会場に入っていきなり
「これって赤字じゃん」
って大っきな声で言ってる隣に居合わせちゃって、ガーンと来たですね。
そりゃ、うすうす知ってるんですけど、なるべく忘れようとしてたんで、ショックうけたです。
いや、あのですね、正しいからっていってすぐに口にだしちゃいけないんですよ。

でも始まったら、中身はすごく楽しかったですね。
もう仙台のステージと楽屋みて、このツアーはとても面白くなるって確信して、
それからは楽しみだけになりました。
新潟、福岡とどんどん人も増えて、特に福岡は超満員でした。
振り返ると、仙台で見た人はゆったり見れて、それはそれで贅沢なスペースでなかったかしらんと、
負け惜しみでなく思えるようになりました。ほんとですよ。



想像以上にみんな楽しそうでよかったす。
アーティストもお客さんも。

とっても楽しそうな楽屋と、ステージ上での張り合い感がすごく良かったですね。
楽屋和気あいあい、ステージはパシーンと張り合うって
これ、僕が思うイベントの理想形です。
それが出来てホント良かったす。


ひとつだけ小さく自慢したい事があって、
今回のツアーでは、全然スタッフをけちってないんですよ。
経費のことだけ考えたら、全バンド同じ照明スタッフで同じ音響スタッフで楽器も同じだったら、効率いいんですが、今回はあえてそうしませんでした。

それぞれのバンドがそれぞれワンマンやる時並みのスタッフの陣容で臨んでくるんです。
だからね、人数ばっか膨らんで大変なんす。一行人数が笑っちゃうくらい多いんですよ。

そのおかげで、各バンドが最もいい状態でパフォーマンスできるんですよ。

客席から一番分かりやすいのは、照明ですよね。バンド変わるごとに、全然違う雰囲気だったでしょ。
PAも勿論そうす。各バンド、音に対するアプローチが違うんです。
ミュージシャンにとっては気心しれたローディに楽器任せられるのも安心感あっていいんです。
それぞれの持ち時間は短いながらも、やっぱ最高のクオリティで見てもらいたかったんです。



あ、あとですね、
BGMは弊社からリリースしてるものでまとめてみました。
地味に三カ所とも少しづつ変えてあるんですよ。古いのも新しいのも聞き返してCDRに焼いてみたりして。
聞き返してみると止まんなくなって、時間かかって仕方なかったす。

心残りなのは、サウンドチェックで大きな音が出ると、ドラムがドスドスなったりすると、
CDトンじゃうんですよ。トンでなぜか必ず同じ曲に戻る。
おかげで、VOLAコミケが4回もかかったりして。いや、好きな曲だからいいんですけど。
慌てて、次ボタン押したりしてました。
あれは次回、対策練りたいす。
カセットなら飛ばないんだけど、うーん、それも。


あとね、僕はちょと古いのかもしんないけど
イベントはトリがすごく大事だと思ってるんです。
最後に出るバンドが一番輝いてみえたら、そのイベントが成功だって思ってる。
仙台でのテレフォンズも、
新潟のビッグママも
福岡のポリシックス
特別なステージだった。
それがいかったなぁ。


いろんな可能性が見えたツアーでした。
いろんな発見も。
ユースケのチャーミングさとか、洋平の気迫とか、王子の引き受けっぷりとか、石毛の人なつっこさとか、
タカマツの物販仕切りとか、セイジの見た通りマンマ感とか、マオちゃんの引力とか、
ハヤシくんの長男魂または波平魂とか。


福岡で打ち上げあって、
フミちゃんとヒロくんとラーメン食べて帰ったよ。
行ったものの、もう食えないんで、麺は大体ヒロくんが食べてくれたような気がする。客どうしで替え玉。



夢みたいに楽しい三本でしたよ。
夢だったんじゃないすかね。
メンバーみんなやりたいって言ってるんで、多分また来年。
はええなぁ。もう来年の話か。

でも、バンドってそういうもんなんですよね。
思いつきでは5バンドもスケジュールあわせらんないんですよ。

なんかこのとりとめの無いラインナップは、
僕らUKプロジェクトのスタッフの頭の中身のとりとめのなさを表してるみたいで、
特に僕の。

だって、ぶっちゃけ、
2バンドならわかるけど、
こんな5バンド
BIGMAMA[Champagne]POLYSICSTHE NOVEMBERSthe telephonesも好き
みたいな人おかしくないすか。

と思ってたんだけど、
案外おかしくないって、そう思ってる人が一杯いるんだなって、仙台でも新潟でも福岡でも感じられて
それが一番嬉しかったですよ。なんだ、友達じゃん、早く言ってよ。

メインストリームの一本の大きな道だけじゃつまらない。
多種多様な音楽の楽しみ方を提供したい。
それが、僕らのテーマなので、
今回はそれがライブで出来た気がして、嬉しかったです。


ほんと、ありがとうございました。また!