ルールが変わった

いやいや、いや。新聞では、世の中大変す。
不況だ、円高だって。ねぇ。
世界のトヨタを筆頭に、ソニーだってなんだって、聞いた事ある名前の大企業が軒並み赤字なんだから。
あんなにね、優秀な経営頭脳を集結させても不振なんだから、
街の中小企業の身としては、なんだ、全体的に不景気って事で当たり前なんじゃんつって少し安心したりして。
あ、だめだ。そりゃだめだ。
音楽業界でいえば、CDの売り上げが落ち込んでるって話題は、とうに聞き飽きた。
ほんと聞き飽きたよお。
ショップの数からして減ってるもんね。


これ何が起こってるかというと、
ルールが変わってるんでないかと。
今までやってきた事と同じことやってるわけにいかないんでないかと、切に考える。
またまた例え話で恐縮だけど、柔道の試合だって、ルール変わってるじゃないすか。
ずいぶん昔までさかのぼれば、体重別とか無かった時代あったんでしょ。
組み手争いで主導権とって、指導とか警告とかで勝つなんて事、最近の戦法でしょ。
青の柔道着って考えられなかったよね。あ、それはあんま関係ないか。
ルールが変わったら違う戦い方しないと勝ち残れないよなあと思う。
これね、もしね、柔道から剣道に種目替えするんだったら、それだったら緊張して、一から考えると思う。やり方を変える事を真剣に考えると思う。
でも、いかんせんやってるのは柔道だからそこが大きな落とし穴。「柔道は柔道なんだから」って気になっちゃう。
同じ練習して同じ心構えで試合に臨んでも、そりゃあいい成績でっこない。
だってルールが変わってるんだから。


どこの業種でも言える気がする。飲食でも不動産でも出版でも、大銀行でも、小さなCDレーベルでも。
ここんとこルールが変わったんだって事を敏感に感じて、取り組みを変えないと。
ルールが変わった事に気がつかないで「最近なんか景気わりいなあ」なんてぼんやり言ってちゃいけない。
前に読んだ本にこんな事書いてあった。
アメリカ人のボスが日本人の部下を首にする話。
「お前は首だ」
「えっ、なんでですか。私、なんにもしてないじゃないですか」
「なんにもしてないから首なんだよ!」
ありそうな話だなぁと思って。
世の中から、お前いらないって言われないように、ウチのレーベルも頑張らないといけないなあと最近思います。
もちろん、柔道のままでいいんだけど、いまさら重量挙げとかに挑戦するつもりないので、同じ種目をやってくんだけど、
新しいルールに合った、戦い方をしていかないといけないなあと思ってます。


ところで、アーティストは。
言ってる事変わりますけど、
アーティストは別にいいような。
いつの時代でも、素敵な音楽は広がっていく、残っていく。それはきっとそうだと思う。
だから、あんま考えなくていいかっていうと、そうでもなくて、残り方にもいろいろあって、知恵も運も必要かなあと。
それが出来るアーティストは素晴らしいけど、例えできなくてもその分はスタッフが頑張るといい事あるように思う。
そんな、いい具合の補完関係がいいなぁと思うんだけど。