シロップ

syrup16g野音で見た。
いきなりぶっちゃけますけど、
久々にすんごく染みるシロップ見た。
前半はだいぶ地味で。
あ、これ悪口じゃないんですよ。
全然違います。
淡々と、あるいはしずしずとて、そして中身が濃い、そういう事が好きなんです。
押し押しでなくて、すっとそこに立ってる。
それでなんも感じなかったら終わりだけど、
向こうが小声な分だけこっちが聞き耳立てる、しょうがないから体ごと話してる相手にすり寄っちゃうような、
そんな感覚を地味って言ってて、
そんな味わいを出せる希有なバンドだとも思ってるんです。
そんな前半戦。
このままステージが終わっても、別に物足りなさもないけど、
でも、今日はその上があった。
どこだろうなぁ、
ex.人間のあたりかな、ムカデか翌日あたりかな、
パーンと何かが降りてきて、
そのままでも美しい鉱石に、どうしたわけか命が吹き込まれてしまったような、
簡単に言えば
「うわっ、やる気だ。なんか違う」みたいな、
そんな瞬間が訪れたように思う。


これまでのライブだって、今日の前半だって、
少しもイヤじゃない、それはホントの事。
でも今日出してる空気は、さらにその上を行く、
なにか起こしそうな、もっとその先に連れてってくれそうな、
そんな匂いがプンプンして、
正直に言って、
シロップにそんな事を感じたのは、とっても久しぶりだったので、ずいぶん興奮した。


一体、何時つくんだろうと思ってた照明はアンコールからだった。
イントレもなく、絞りに絞られた球数の照明は、
曲ごとに表情を変えて、
ひたすらカッコよかった。
カッコいいってそんな貧弱なボキャブラリーしかないことに呆然として10回ほど生まれ変わりたいくらい、カッコよかった。


三回目のアンコールで
野音の最後は決まってますから」って五十嵐くんが言って、
アコギがなり出した時は、泣くかと思った。
別に泣いてもいいし、泣かなくてもいい。
ひたすら下向いて聞いてる人、するめとビールで両手が塞がってる人、トイレの前でうずくまってる人、
やけに楽しそうな三人組、
いろんな人がいるけど、みんな同じ光景を見て、同じ曲を聞いている。
すごくいい日だと思った。


またしても、ぶっちゃけるんだけど、
syrupの事をこの日記で言うと、その瞬間に極端にhit数が増えるんで、
なんか妙に肩に力が入ってしまうので、あんまし触れないのがいいかなと思ってたんだけど、
やっぱ、芯から言いたい事は言ったほうがいいみたいなので、
日記ってそういうもんだと思うので、これからも、少し、syrupの事は話します。


今年の924はUP TO THE WORLD のファイナルです。
これからいろいろ決まります。