POLYSICS in primavera

daimas2005-05-29

とうとう来た。ここまで来た。長かった。
夜一時半、楽屋入り。
フェスを見渡す。しっかしまあ、かなりの人がいるけど東洋人はほとんど見ない。
ここにいる人たちはスペイン人なんだろうか。顔だけではわからないが、そうでもないような。
ヨーロッパのロック好きが大挙移動してる気がする。
日本でいえばライジングが近いかも。少し遠いけどだから一層スペシャルな思い出になるってムード。

ポリがやるのはテント。
フジロックのテントに構造が良く似てる。あれが前後にだいぶ伸びてるのを想像してもらえたら当たり。
前のバンドは地元のバンドなんだろうか、四つ打ちテイストでパフォーマンスあげあげ、へたクソなボーギングも盛り上げ材料になるほど、観客興奮、テント一杯。
あららこんなに盛り上げてくれちゃって、後にでるのは大丈夫だろかと思ったが杞憂。


セッティング中から声援が飛ぶ。
かなり早くやれモード。
ポリはこの場所でこんなに求められてるか、なんでだ。

セッティング中、やたら暗い。なにが有るのかよく分からない程暗かったとメンバー。
早くやりたいのはヤマヤマだが、暗いステージ上は大混乱。
リハの時とドラムの位置が違い、ベースアンプは機種が違う、ボコーダーの音が出ず、ギターのエフェクターには電源がこない。
つまりなにからなにまで、ぐちゃぐちゃだ。
そうはいっても時間は過ぎる。見切り発車もふくめてなんとかスタート。
客席大ノリ。

当たり前に日本で聞いた事ある曲ばっかり。でもとても新鮮に聞こえる。
カジャカジャグー、ルッキンルッキンガー、ピッキピッピピーなどなど、日本人にも意味不明のフレーズは外人にも当然意味不明なのだが、盛り上がる。数人歌ってるけど、あんたは一体いつ知った?
大変な盛り上がりの中、音楽を楽しむのに意味なんかいらないんだって、無形のメッセージが伝わってる気がする。
これはワールドワイドなんでないだろうか。
『アージオン』、『ブラックアウト』で終了。
拍手と口笛なりやまずアンコールを求めれられるが、フェスは進行する。
ブッチぎってアンコールやるのも一つ、きっちりと時間を守って終わるのも一つ。
ポリはすぐさま自分で片付けに入る。今までどこでもそうして来た。だからそれが彼らに合ってる。


3泊4日の旅で見たのは40分ほどのステージ。いやぁでも行って良かった。
ステージで真剣で全力出すのは日本でも海外でもそりゃどっちも。
でも海外で孤軍奮闘に近い中、やっぱりいつもの、或はいつも以上の演奏してるポリシックスを見るのは嬉しい。
そして、それがオーディエンスにしっかり受け止められてるのも嬉しい。
ポリはヨーロッパでも確実に足跡を残してるんだなと実感できた。


終わって疲労困憊のメンバー。
ライブ終わるといつも疲れちゃいるけど、この日は特別に疲れたようだ。
楽屋にいた別なバンドのスタッフ、メンバーが口々に
「グレイト」「すんげえよかったよ」「最高じゃん」と寄って来る。
おかげでなかなか片付がすすまない。でもいいじゃない。
演奏前の楽屋、ポリに投げかけられていた視線はそんなに温かくなかったような気がする。
期待感ももちろん、好奇心ももちろん、そして、どの程度やれんだ日本人。そんな温度のような気がしてた。
終わってガラリと態度が変わる。そんな豹変ぶりはやっぱアッチの人だなぁ。
空気を変えたのは彼らの力。
お疲れさま。
楽屋で明らかにスペイン語しか喋れないって様子のオッちゃんが僕に『リアル グッド ショー』って片言で褒めてくれた。全力の片言。この人は僕をメンバーだと思ってないか。眼鏡かけてる日本人は皆同じに見えるのかも。
でもサンキュー。そういってくれればなにより。


今日は、なんの拍子にとれたのか分からないハヤシくんのいい顔でシメ。
なんでこんな撮れ方したんだろ。気にいってるけど。だいぶ疲れて別の人になってんなぁ。