旅行日記 (とうとう完結)

daimas2005-05-30

暦では昨日の事になる。ライブが終わって片付けして、ホテルを解散したのが29日の早朝。
29日の朝6時くらいにベッドに着くが、起きたのはやっぱり朝8時。
そんな訳でまたまた一日観光。
29日に帰るって選択肢はあるにはあるが、早朝にホテルに帰ってそのまま空港へってパターンで頑張れる年でもないみたい。
一日ゆっくり過ごして30日に帰る。チンタラしてるけど、その方が東京に帰ったらすぐ働ける体勢になれそうなので許して。
街をぶらぶら。
このあたりはランブル通りといってとても賑やかな場所。
太い道の両サイドに一車線づつ車両用の道路。真ん中に大きく太く中州をとって歩行者天国風。
原宿のような巣鴨のような。観光客いっぱい。

なんでかしらないがこのホコ店には沢山の花屋とペット屋が出てる。鳥を売ってる店、ネズミもある店、生き物いろいろ。
花はいい。花屋があるだけで道が華やぐ。ペットはどうかな。バルセロナの人はこんなとこでそんなもの買うんだろうか。

道ばたにはコスプレのような銅像のような大道芸の人多数。

愛嬌のいい天使。

神様かなぁ。

ボガードは休憩中。

ちょっとあるくとカタルーニャ広場。

フォークダンスやってるんでマイムマイムだったら面白いと思ったんだけど、そうもいかず。
マイムマイムしか知らないんだけど。
何度も思うんだけどいい日差し。
人がのんびりしてるんで、うっかりすると外国にいることを忘れる。それはうっかりし過ぎだけど忘れるんだよ。

夕方どうしようか考つつ、ミッちゃんに電話。
今朝フェスから帰って来て別れ際に「じゃ今日は自由行動で」って彼が言ったんで『遠足かい』と笑っちゃったんだけど、そろそろ時間を持て余してしまった。
夕方、彼は闘牛に行くという。
ますます観光度アップ。
僕も行くのか。とりあえず人に話すタネとして受けると思う。同行する。
早速僕の『地球の歩き方』を二人で読む。
本は僕のだけど僕は地図読めないので本を活用するのは彼。大体彼が地図みながら引っ張って行ってくれる。いいコンビネーションだと思う。
なんか一冊くらい持ってくりゃいいと思うんだけど、奴にそんな気はないらしい。
さて、闘牛、ガイドブックには「大抵の日曜には開催」って書いてある。
方向も確認した。よし出発。あら行っちゃうの。大抵の日曜って書き方、怪しくないか。ホテルの人に聞いた方がよくないか『今日闘牛やってますか』って一言聞かないのか、隊長。
「やってなかったら帰りましょ」ごく普通に言うミッちゃん。いかす、ほんとかよ。聞かないんだ、行ってみるんだ。いいよいいよ観光隊長はあんただ、よっしゃ、ついて行きます。連れてって。


やってた。
やってたけどガイドブックに書いてる時間より2時間遅く開演。中にも入れないので近所のバーで暇つぶし。
ここは濃いなぁ。観光客のいない地元のバー。おじいちゃんとマッチョな若者。明らかに闘牛ファン。開演前にみんなで集まって気勢を上げてる。
時間が経つにしたがってさらに濃い人々が集結。マタドールのコスプレの人、マフィアのドンみたいな爺ちゃん。
葉巻が異様に似合うおっさん。
これは大変なトコに来たと思ったが、面白いのでしばらくいる。写真を取れなかったのがとても残念だけど、そんな雰囲気でも無かった。
気がつくとバーががらんとしてる。僕らも飲んでて盛り上がり過ぎた。あの濃い人々はとっくに闘牛場に向かったらしい。
入ってみる。始まる前いい感じ。闘牛場も古くて味が有る。
年いった地元の闘牛ファンと観光客がブレンドされてて妙にいい空気。

始まった。6試合見る。
6頭の牛が殺される。
見事にとどめを差されて引きずられて帰っていく。
土地土地の文化にケチつけるつもりはないが、あーあ。
バルセロナの市議会では開催の禁止が可決されてるんだけど、なかなか実行できないらしい。
6試合もみると何をやってんのか分かって来る。マタドールの技量と見せどころのポイントも分かって来る。
キッチリ止めを差すのが難しいらしい。
僕らもそのうち、スパッと決まると『流石だなぁ』と嘆息もらすが、微妙な嘆息。
いやぁやっぱ、あの技量と勇気は凄いと思う、思うけどアノ、あのう。
「牛死んでたね」
「死んでたよ」
いいもの見たとは思うけど、少しブルー入って引き上げる。
闘牛場出たのが9時。
まだ明るいよ。

ホテルに戻って、やっぱ『地球の歩き方』。
よさそうなレストランに目星を付けて歩き出す。
『この地域は夜は特に注意』って書いてあるレストランもあり、そんなに注意が必要なとこいきたくないって却下。
しかし、しばらく歩くと暗い路地に迷い込み、人通りが少ない。
暗くて何も無い、人もいない路地に何故か目つきの悪い男が立ってる。なにもしないで立ってる。
なんだここは。
ここが『夜は特に注意』の場所でないか。
隊長しっかりしろ、とにかく僕はどこ歩けばいいのか判断は放棄してるんだから。世界ランカーの方向音痴なんだから。
大急ぎで明るいところへ。
目指すレストラン2件。
こっちは並んでる。
あらこっちもならんでる。みんな『地球の歩き方』なのか。そんな事もない、みんなヨーロッパ人風。
とにかく僕らは並びたくない。
空いてて内装の落ち着いたとこに入る。
ビール頼んだらグラスが異様にでかい。飲む気しない。
料理、マズイ。
スペイン料理ってうまいなあと思ってたこの3日間。最後の最後に入った店、激マズ。
5皿頼んで、一皿もたいらげられない。
教訓、やっぱり混んでるとこには混んでる理由が、空いてるとこには空いてる理由がある。
そんな事は百も承知。でも並びたく無いんだよう。空いててウマイそんな奇跡の店に出会いたいんだよ。滅多にないけど。
さて、この料理がダメなら飲むか。
ワイン頼む。ウマい。そうかワインならいいか。ここの店で作ってるんじゃないもんね、このビン見た事あるよ。
調子に乗ってもう一本。
どこにいるのか忘れるほどリラックス。大事な事も無駄な事も、長い時間かけて話す話す。
あれえ、ちょっと静かになって来た。
給仕がやって来て、閉店の時間ですよとスペイン語。言葉は通じなくてもそりゃ分かる。
いつのまにか誰もいない。
他の客帰って、店全体が僕らが帰るのを待ってる。
なんだこりゃ。これは東京で何度も見たシチュエーション。バルセロナまで来て何やってんだ。
分かったよ、帰るよ。
ホテルに着く。
ホテルのバーがまだやってるんで、ちぃっと一杯いきましょか。はいそうですね。
入って座って、ウエイトレス。「今日はもう閉店です」
これも東京で何度もあった。
どこ行っても変わんないんだな。
しかたなく、笑って寝る。


寝て起きたら30日。
いい旅だったなぁ。
いろいろとありがとう。
ポリシックス頑張ってます。
バルセロナ、いいとこ。
行けて良かったので、行かせてくれた人と状況に感謝。ありがとう。
明日は東京。
東京恋しいような、まだスペインにいたいような。
いろんな思惑乗せてみても、日常は勝手に走ってく。帰るんだよ、帰る。時間だよ。
それもいい。
いいですよ。自分で選択した生活だから。OK。
明日から平常営業。