娘とデート

家内とお姉ちゃんは外に出かけた。幼稚園仲間の家に遊びにいった。
幼稚園に行ってない次女が残る。
今日はパパと二人でご飯。
二人きりで道を歩いていると、急にセンチな気分になる。
なんだかこの地上に僕と彼女しかいない気分になって来る。(ちょっとおかしいね)
とにかく優しくしなくてはいけない気になり、本屋に行く。
好きな本買っていいよと太っ腹な気分で言うが、彼女はビデオコーナーに。
アンパンマンデカレンジャー、アリス、トウキョウミュウミュウなど大声で連呼。
「本屋さんで大きな声だしちゃダメ」
「本屋ジャナイヨ、ビデオ屋サンダヨ」これが屁理屈なのかどうか迷う。
大盤振る舞いだ、今日は特別に5本借りていい事にする。
でも500円だ。アニメコーナーは一本100円なんだ、そこ。


本屋を出たらご飯だ。
何処行く?
「ラーメンがいい」我が家はNARUTOブームがまだ去ってない。主人公のナルトがラーメン好きなのでその影響が出る。
分かった、とにかく今日はパパとお前の二人だけなんだ、なんでも食べていいんだよ。
近所のラーメン屋の前に自転車を止める。
スタスタと歩いてくが、そっちはラーメン屋じゃないよ。
「お肉屋サンがいいーー」と走りながら、焼き肉屋の自動ドアに突進する。
あらあら、ここに来て方針変更か、予算アップ。でもいいよ、パパは使ってもいいお金が入ったんだよ、昨日。
入ってみたら店は一杯だった。
おカミさんが済まなさそうに手を合わせる。
パパには事情が分かったが彼女は分からない。
「お肉屋サンがいいーー」と全く外に出て行こうとしない。大泣き。
引きはがすように外にでて耳打ち。「あっちのお肉やさん行こうか」
「アイスある?」一瞬で機嫌が直る。
2番手の焼き肉さんは、そんなにウマくないのだが、とても子供を大事にしてくれるので、満ち足りた気分になる。
そうか、パパとお前二人っきりになっても、世間には暖かい人はいるんだから………以後妄想につき略

家に帰って風呂入れて、折角借りたビデオなんで一本見せてるうちに椅子で爆睡。
そっと抱き上げて布団に移動。
こんな時間もいいもんだ。


その内、ママとお姉ちゃんが帰宅。
「遅くなってゴメン。今日は大変だった?」
いや別に、モグモグ…
なんだか今日の事は二人の秘密にしたい気がして、あまり説明したくない。
たいした事やってないのにね。
これもゴールデンウィークのひとこま。