猫探偵

daimas2004-11-21

猫のクロがいなくなった。
前の家の時は2回ほど家出した。
完全室内飼いに賛否はあると思うが、その方が寿命が長いもの事実。
クロは外に出たいんだろか。
去年から住み始めたこの家では初の家出。
夕刻なのでもう探せない。
逃げた猫は、本人に見つかる気がないと探せないもんだ。
ましてやクロは黒いし。
夜にジタバタしても始まらない。加藤さんちでご飯食べることにした。

梅が丘に住んでいた時、第一回目の家出の時は一家はかなり動揺した。
自分たちでも探すけど、他に打てる手があればなんでもやるというモードで、「猫探偵」もやとってしまった。
電話帳で調べると、ペットの家出にダメージ受けた心につけこむ料金設定としか思えない金額が並ぶ。
でも、こっちはなんとかしたい。その中でもリーズナブルな料金の探偵をみつけて電話。
ポスターを作るので猫の写真を用意しておいて下さいという。
僕と家内でクロの写真をひっくり返す。
写真見るだけで、彼女は泣いててラチあかない。
ま、他人からみたらマンガみたいだけど。そんなに心配だったんだよ。なにしろクロにとっては始めての外なんだから。
その日来た猫探偵は写真をもとにポスターを作って近所に貼った。
猫が戻って来そうなポイントにトイレの砂や餌をおいて、寄ってこさせる作戦も。
しばらく捜索して、日が暮れたので探偵は帰る。二日目に期待。
そうはいってもこっちは何もしない気持ちになれない。
近所の人からは不審な目で見られながらも捜索続行。
発見できず、哀しみのうち初日終了。
2日目、午前中から捜索、猫探偵まだ出勤せず。
舌を成らしてみて反応を待つ。
何だ何だ、空耳か。確かにクロの鳴き声が。
か細くてどこから聞こえるのか特定出来ない。
家内はすでに半泣きだ。まだ姿も見てないのに。しっかりしろ。
何度か呼びかけてようやく発見。
逃げ出したのはいいけど、外は怖いらしく、塀と塀の間にもぐり込んでおびえてでてこない。
大好きなチーズするめを部屋に取りに帰って、なんとかおびき出す。
良かった。良かった。
よく考えると、自分で見つけてしまった。
なにやってんだ猫探偵。3日分の捜索費は払い込み済みだ。高かったんだぞう。
電話してみる。当然、前金は返還しないと言う。
そりゃそうだがなんとも割り切れない。
その翌日、当然のように一昨日まいた餌や砂が目に入る。自分で掃除してもいいけどなんか業腹だ。
また電話して、後片付けだけしてもらう。ポスターもちゃんと剥がしとけよ。

そんな事があったので2回目は自力で探した。

さて今回は3回目。
だいぶ慣れて来たけど、ここんちでは始めてなのが少々気にかかる。
でも夜は探せないので、とりあえず加藤さんち。クロが帰ってきやすいように家中の明かりをつけておく。気休めだけど。
3時間後、帰宅するとどっかから猫の声。
確かに聞こえたぞ。
窓という窓全部開けななして、しばらく待つ。
なにごとも無かったようにノッソリとクロは帰って来た。
大至急、いつものカリカリでなく、好物の「本マグロ、チーズ入り」の缶を開ける。
いつものようにガツガツ食べる。一安心。
すぐにまどろみ体勢。

なにを考えてるんだろうなぁ。
外にでて何を思ったんだろか。
話が出来ないのが残念。
もう家出すんな。いやいや、したかったら、してもいいけど、必ず戻って来い。