ニューヨーク

daimas2010-02-13

昨日はアクロンのホテルでちょっと部屋のみ。
ハヤシくんとヤノくんの部屋にお邪魔して、
ビールの小瓶を二本ほど飲んでたら、もう半分寝てた。
日本から来てたキューンの中山さんは、
アクロンから帰るという。
アクロンから帰るつったって、直行便があるわけでなく、国内線乗り継ぎ。なので、アクロンのホテルを朝4時とかに出発しなくてはならない。これも大変ね、おつかれさま。お土産がラバーシティだけでほんと悪かったと、代わりに謝りたくなる。


ポリのメンバーはこのところ毎日ライブが続いてる。この日で5日目。
これすごい事だよね。
そんな続けられるんだ。でも、当たり前のようにこなすんだなあ。
いつもなら寝坊気味な自分も、こんなとこまで来て迷惑かけてらんないんで、
ホテルの食堂に七時に行く。
生理的な欲求でもある。だって、ごはん食べるチャンス逃すと、次にいつ食べられるかさっぱり分かんないんだもん。
昨日ムジカについてから口にいれたのって、ビールと、日本から差し入れで持ってった柿の種ぐらいだ。
吉野家とか絶対ないから。松屋も。
で、七時に食堂いったら、
ピタリで全員いるの。
やっぱ、ここで食べとかないとって気持ちなんだろうけど、
彼らにとっては当たり前の事なんだろうけど、すんごくプロフェッショナルなんだなあって、またしても思ったよ。


ホテルの玄関までスカイラーが車回してくれて、それぞれの荷物とトレーラーに積み込む。
トレーラーについてる鍵が凍ってて、
回るかなな、回んねえかななんてガシャガシャやる。
こんな寒いんだから、中入ったほうがいんでないかと思いつつ、凍りそうになってタバコ吸ってみる。


アクロンからニューヨークは八時間のドライブ。
あっさり言うけど、東京からだったら、大阪通り越して広島くらい行っちゃうんでないだろうか。
ニューヨークまでの飛行機は直行便ない。国内線の乗り継ぎは意外に大変なんですよアメリカは。
そんな理由もあり、世界中のどこでも迷子になる僕も乗せてもらう。
アメリカの道は広いなあ。
そして真っすぐだ。
見るものもなく、ずーっと静かな振動に揺られている。
乗ってすぐに、メンバー大体寝てる。
カヨちゃんとか真っ先に寝てる。寝とくことも仕事なんだと思う。
クッションしいたり、枕もったり、それぞれがそれぞれの「寝る体勢」もってて、
あ、プロだなあと思う。
慣れない僕も、寝るしかないから寝てみる。
ちょっとウトウトしたところで、
トイレ休憩だという。
何度目かにショーンが「ランチだから20分休憩」とか言う。
あ、ここでなんか食べないととおもって
Arby's。
ローストビーフのバーガーの7番とか英語でいう。
単品てなんて言うんだろうと考えてる暇なく、問答無用でコンボになる。アメリカ手強いなあ。でもポテトおいしかったよ。
乗ってウトウト、時々起きてトイレ
みたいな事繰り返してるうちにニューヨークに着く。
着いたらすぐに大渋滞。
大都会だなぁ。
交差点にどんどん突っ込んで来て、にっちもさっちも行かなくなって、みんな始終クラクション鳴らしてる。
どう考えても、もすこし落ち着いて、少しだけ譲りあうと、三倍ほどスムーズに流れると思うんだけど、そういう理屈は通らないみたいだ。
8時間だと思ってたら9時間ほどかかって、ベニューにつく。
はい、ちょっと気取ってみました。
向こうの人はベニューって言い方するもんで、まねてみました。ついでに言うとライブって言わないでショウってよく言うなあ。


この店は、マンハッタン。タイムズスクウェアのすぐ近く。つまりど真ん中ですな。
疲れも見せず、寒いなか楽器おろして物販おろして。
雪は振ってないけど、歩道の端には残ってる、車道には全然ない。さすが大都会。


予定では11時くらいがポリの出番だったと記憶してる。

夜遊び文化が深いよね。

ショーンが来て、10時くらいからに変更しようと言う。

11時スタートで終演が12時になると、店のスタッフの労働が八時間を超えて、なにか難しいことが起こるらしい。お金なんだろか労働基準なんだかは、聞いててよく分かんなかったけど、

「これがニューヨークなんだ」って笑ってみせたショーンが印象的だった。

ここも、やたらデカイ。

スタンディングスペースがゆうに500。

その上の方に映画館みたいな席が200ほど。

照明もムービングとかビシビシ入ってて、近代的なハコですなぁ。あ、ベニュー。


リハ終わって少し休憩。

ハヤシくんはニューヨーク着く前から
ラーメン屋の「せたがや」に行きたいって張り切ってたけど、
ライブの時間が早まったことと、取材が一本入るんで断念。仕事ならしゃあないと切り替え早い。
ところが、取材がなくなって、やった! みたいな。
タフですね。
普通の感覚だったら、もう外に出ないと思うんだけど、
タクシー乗って、「せたがや」。
ハヤシくん、フミちゃん、スカイラー、僕、四人。
あ、スープうまい。
やっぱ汁はいいなあと思った。
ダシはいいですね。アメリカツアー終盤のこの味はハヤシくんに相当のパワーを与えたみたいです。
写真はミソラーメンと豚丼のセット。

楽屋にバレンタイン仕様の差し入れも。

帰って来て、ハヤシくんは
ショーンとMCのネタ打ち合わせ。


ニューヨークの特徴ってなんだろうとか、自由の女神はどうだとか、
とってもいい雰囲気。
へぇそうか、アメリカでのご当地MCにはショーンのアイディアもずいぶん盛り込まれてるんだなあと思う。
熱心だよね、ハヤシくん。
音楽の中身とかは一切変えないけど、MCとかでわーっといい空気つくれるんなら、どんどんやってやろうって感じ。
全然苦にしてなくて、むしろ楽しそうに打ち合わせしてる。



さて、本番、
今日は500人近い。
すごいね。
ポリは西海岸の方が人気あるんだけど、ニューヨークでも500。
それなのに、やっぱり喫煙場所は外。並んでるお客んさんに写真せがまれたりなしながら、フミちゃんと二人喫煙。これなんとかなんねえかなぁ。メンバーだけでも。


ポリの登場前は、ハヤシくん選曲によるBGMが流れる。
おどろいたのは、もうBGMでみんな合唱するんだよ。ヒューマンリーグとかデュランデュランとか。
盛り上がっちゃんてんなーと思う。
「いやあ、来てる人もリアルタイムではないと思うんですけど」ってそりゃそうだ。
僕でギリギリ、リアルタイム。聞いて盛り上がってる客もそうだけど、それを選んでるハヤシくんは一体何者なんだろうか。


そして、ショーンのアッパーな前説あって、SEあってポリ登場。
Pから始まって、やっぱアイマイミーマインはニューヨークでも超人気曲。
ファイヤーバイソンやシャウトアラウドでのリアクションも、ここでも一緒。
タフでクオリティ高い演奏は、もちろんなんだけど、
全力で楽しませてやろうっていう、ポリが持ってる姿勢が会場中に広がってって、
ほんと、全員楽しそうだよ。

ニューヨーク在住の人も、アメリカの地方のから来た人もいる、イギリスから来てた人も。日本から来た人も10人ほど見かけた。
そんな人たちが全員同じ空気を吸って、同じ音あびて、心底楽しんでる様子が顔にも体にも、つまり全身に現れてる、ほんと信じらんないくらい、素敵な光景ですよ。



本日のご当地MCは都市ネタでなくて、時事ネタでした。
「明日はバレンタインだー」
ポリシックスがバレンタインデーを持ってくるぞー的な。
なんかね、必要以上に簡単な単語を繰り出すの。
「ドユー ハブ バレンタイン」
みたいな。
何回か叫んでオチは「マッチラブ!!!」ってハヤシくんが言うんだけど、
言うまえに、自分で吹いてしまって、

あ、噛んだ。
英語では噛まないんだって昨日感心したばっかりだったのに噛んだ。
ま、いいじゃない。
そういう端から見てバカバカしいかもしんないとこに全力をかけるのもポリシックスのいいとこなんだから。


今日の会場は昨日のムジカより少し仕切りが厳しくて、終演後のホールには誰もいなかった。出されちゃったのね、お客さん。
でも、外にでて、楽器積み始めたら、待ってる人が沢山いた。
みんな凍えてた。
アメリカの人で宣伝やってる人が話しかけてくれて
アメリカのビッグネームも日本のビッグネームにもニューヨークにくるけど、
こうやって、素晴らしいライブやって、自分たちで楽器積み降ろしして、物販やって、待ってるお客さんにサインして、触れ合って、
そんなツアーを何回も重ねて、ファンを確実に増やしてくポリシックスが、一番リアルだ。ほんと素敵」
みたいな事、英語で言ってくれて、とっても嬉しかったよ。


エンジニアのアレックス・ニューポートも来てくれてて、
「ニューヨークの人は来ても後ろで腕組みしてる人が多いのに、こんなに会場中が盛り上がるのは珍しいよ」ってメンバーに言ってた。
そうかそうか、アレックスがどこに住んでるのか知らないけど、アレックスが言うんだから間違いないんでないかと思った。
ところで、このアレックスは、こまめに搬出とか手伝ってくれて、終わってもずーっと一緒にいるの。
で、積み込みも全部終わってどうするみたいな感じになって、
アレックスが
「ヘヤノミ?」
って言ったのにはおおいに驚いた。
ポリシックスは「部屋飲み」をアメリカでも通用する単語にするパワーがあるんですね。
ポリじゃなくてフミちゃんかもしんないけど。


ホテル着いたら、やっぱ12時すぎだったかな。
ショーンとスカイリーは運転あるからすぐに寝る。いいチームだね。
メンバーとアレックスは、国際語「ヘヤノミ」
カヨちゃん、顔だして20分ほどでキッチリ寝に帰る。
ハヤシくんはメールインタビュー答えたり、ブログアップしたりながら、ビール。
フミちゃんは、差し入れの焼酎でお湯割り作ってる。
ヤノは自分の道を。

大変だなあという感じでなくて、ごくごく自然に日常の中で、必要な事が行われてる。ツアーが身に付いちゃってるとこが強みだなあと思う。


今回のツアーで、アメリカで二回見て思った事は、
ポリの音楽は言葉を超えて、伝わってくって事かなあ。
あの熱量は、どこにいっても通用するんだね。
全身全霊という言葉がよく似合う。
では全身全霊かけて、なにを達成したいのかというと
そこにいる人全員巻き込んで、楽しませたいんだろうなと思う。
彼らは彼らのやり方で。
そんで、それはとっても成功してると思う。ほんと、そう思う。


同じ事務所の自分が言うのもなんだけど、また、早く次ぎのライブ見たくなっちゃったよ。
武道館は楽しみだけど、もっと早くみたいよー。
そんな気になったよ。
ほんと。
またねー