日常の話
昼間、四谷の写真スタジオにいって、アーティスト写真の撮影を眺める。
夕方に終わったんで、ひさしぶりなんで食事でもと思う。
新宿御苑方面にあるいて、どっかないかな。
食事つっても居酒屋なんで飲む。
12時くらいにいい感じで終わって解散。
新宿駅前、小田急線乗り場に来たものの、なんだか少し帰るにはものたりない。
一人で屋台の中華ソバをすすってみる。
それは正解なんだろうか、
メタボ的には絶対の不正解だけど、精神的にはそれで満足て落ち着いて帰れるってこともある。
で、丼かかえてるとこに携帯が鳴って、
ずいぶんと懐かしい昔の友達からで、
「今、新宿で飲んでるんだよ」というではないか。
こっちは西口で中華ソバ。
これは奇遇だなあ。是非合流しなくてはと思って、東口、
彼の指示にしたがって旧パワステあたり。
こっちこっち、この店だよって
階段おりたら、
あ、サルサバーだった。
いや、そんな単語っつーか、そんな店種あるの初めて知ったけど、
サルサバー。
僕ら入れて日本人三人。あとの七人はカリブなのか大陸なのかよく分かんないけど、とにかくラテン系の人。
滅茶苦茶に音楽デカくて、話もできないけど、
彼はフロアにいって上機嫌で踊り始めてるけどこれはどうしたもんか。
とりあえずビールでものもかと、メニュー見る。
先払いで、とにかく全部千円。ビールもジントニックもウーロン茶割も千円。
これはとんでもないとこに来てしまったなあと思ってコロナを飲んでると、
常連なのか店員なのかボリュームありすぎのオバハンがこっちの手をとって
「あなたもおどりなさい」って口を動かしてる。ほんと音デカくて、口の形を読み取るしかない。
全く想像してなかった事態だったので、
「ハイよろしくお願いいたします」と釣られて口を動かしてみる。巻き込まれるとはこういう事なんだと思う。
いやぁ。ほんと全く、驚いた。生きてくってことは驚きの連続だなあ。日常の中に想像も出来ないことがひそんでる。
自分は一体何をやってんだろうと思いはするが、二曲ほどご相伴して、ビールもう一本飲んで帰る。
ところで僕の旧友は、一体なにをしたかったんだろう。気付いたら帰ってたよ。