オーラっすか

前よく行ってた飲み屋に久しぶりにいったら、
とっても久しぶりの友達にあった。
そうかまだここに通ってんのか。
3年か4年ぶりだろか。
「最近仕事変えたんだよ」
「へぇ、なに」
「いやぁちょっと怪しくて」
「占いとか?」
「いやいやもっとあやしい」
「だからなんだよっ。ちょっと言ってみろ、驚かないから」
「ヒーリング」


「マジすか」
驚かないからつったって驚くよなあ。
「手をかざしたりすんの」
「それもやるけど、目の方が多いかな」
「それって客観的には睨んでるだけに見えるんでしょ」
「はたからみたら、その通り」


実を申せば、そんな話は嫌いでない。
どっちかと言うと大好き。
スピリチュアルとか、あるいはオカルトまがいでも、まぁそんな話は好きなのよ。
ただし、一人で本読んでるとかの方が落ち着くなあ。
他人とそんな話する機会はあんまないもんね。


「ところでさぁ、オーラ見る方法教えよっか」
実は僕も昔見た事はあるんだけど、でもあん時だけなんだよなぁ、ってな説明しだすと話が長くなりそうなので、生返事。
「俺の目の奥を見ろよ。ほらほらいま出してっから、今出してるぞ
何色だ」
「うーん、黄色?」
「それだよそれ、よっっし」
何がよしなのかはは分かんないけど、とにかく彼のオーラは黄色らしい。
自分でもなんで黄色つったのかは分かんない、そんな気がしただけなんだけど。
僕は別に何も疑ってないので、ウンウン聞いてるんだけど、
なんだか面はゆい。
中学生の頃『ムー』とか読んで、でもこれって学校の誰にも話せないよなあって思ってたことが、今友達の口から話されてるのって、
とっても不思議な感じだ。



「とにかく、今日ばったり再会した事には意味がある。偶然じゃない。意味があるんだよ。
今は分かんなくていいけど、後で『あぁこれがそうなんだ』って思ったら、今日の事思い出してね」
などと意味深なメッセージを残しつつ、彼はバイバイって手を振ったんだよ。
なんだよ、その意味って。気になるじゃないか。


家に帰り着く前にちょっと話があったんで、QUEに寄ったんだけど、
ものすごくだるくなって、立ってらんなくなって、酒も飲めずウーロン茶ちゅうちゅう。
これって、オーラあたりかな。なんかね、そういうのあるの。あたっちゃうのよ。
ほんと、立ってらんないんで、早めに帰る。


また、会いたいけど、すぐかしら、三年後かしら。
きっと会う意味が出来ればすっと会えるんだろう。