ボーイズ・オン・ザ・ラン

銀杏BOYZのシングル「ボーイズ・オン・ザ・ラン」が録音された。
いつされんのか、いつされんのかって、ずっと待ってたら、とうとう録音された。
聞かせてもらった。
あいやー、これ、いいとかわるいとかでなくて、
大好きです。
サビで連呼される「ボーイズ・オン・ザ・ラン」という言葉に、ものすごく沢山の種類と量の感情が詰め込まれてて、
ただその言葉をメロディーにのせて唄ってるだけなのに、
やたらと胸の中がはち切れそうになります。
そのサビは、単にボーイズ・オン・ザ・ランって言ってるだけなんだけど、たかだか三つか四つの単語なんだけど、
なんでこんなに、いろんな事を言ってるんだろうって思ったです。
サウンドデザインも最高す。
相変わらず、洗練はされていない汚い音だけど、
ものすごく丁寧に愛情込めて繊細に扱われてて、曲の優しさと力強さ疾走感をフルに引き出してます。
もう一曲のべろちゅーがまた、すんごく優しい手触りで、
羽毛布団にくるまれてるような気分にもなるんだけど、
でも間違いなく銀杏で。
あらら、書き始めたらキリがなくなるけど、
とにかく好きです。
鹿爪らしいこと言えば、このシングルで、銀杏は新しいとこに行った。新しい銀杏BOYZを手にいれた。完全に新しい段階に入ったと思う。
でも、それは「なんとかチェンジ」みたいな事では全然なくて、
この2曲は誰が聞いても、どっからどうみても銀杏の曲で、
つまりは、同じとこにしっかり立ってるまま、そのまま、背も手足もぐっと伸びちゃった人みたいになってて、
それはとってもすごい事だと思う。


さてさて、待ちに待った、このシングルはこれで完成なんだろうか。
いやぁ、いつ行っても「レコーディング中、立ち入り禁止」の札がかかってる部屋の前にいるみたいで、
あんまりにもずっと「レコーディング中」だったんで、待ってる事を忘れちゃってたよ。
出来たって言われたときには「ほんとかよ」って思っちゃったもん。
でも、あれだね、美術商が「そんな勿体無いことしないでくださいよ」って泣いてすがってもツボを割り続ける頑固陶芸家みたいな事があるかもね。
完成したつっても、ツボが焼き上がっただけで、まだ安心できない。
先生、そのツボ最高す。割るんだったら私にゆずってください。
心配性もいいとこだ。訂正、きっと、これで完成で、このままいくと思います。12月2日発売。