最近の若いもんは

「最近の若いもんは」なんつってるのを横で聞いてると、
このオッサンはもう、どもなんないなぁなんて思ってしまって、
それだけは言うまいと固く心に秘めていたんだけど、
ついに言いたくなってしまった。
あぁこれはぼくも大分オッサン化してんのか、そうだよなぁいい加減いい年だもんなぁ、まぁここまで持ちこたえられただけヨシとしよかなどと、いじけてんだかポジティブなのか判別しにくい感慨を持ってみたり。


この頃思うのは、最近の20代の人と仕事して感じるのは、
ほとんどの若者は「怒られ方がよくない」。
なんかね、怒られてる時の反応っつーか、姿つーか、全体像、
大体が暗ーい雰囲気になっちゃって、下向いて、返事もなくなっちゃうんだなあ。
あれ、どうにかなんないかな。
ま、怒られてんだから、陽気にヘラヘラしてる訳にはいかないのは重々承知なんだけど、
それでも、あのムッツリしてお互いに押し黙っちゃう状態は、よくねえなあ。
あまりの沈黙に耐えきれず、こっちから
「なんか言い分とか理由とかないの」とか「で、今の話分かった?」とか言っちゃったり。
笑い事でなくて、もうそんな感じ。
なんか自分が悪い事してるよな気になる。
個人の話でなくてね、誰と話してるとそうなるって話でなくて、
なんか、若者全般。これなんでだろ。怒られ慣れしてないのかな。なんなのかな。
自分の事や同世代の人の事を考えてみる。思い出してみる。どうだったけな。
カラッと怒られて、カラッと「へい。わかりやしたっっ」みたいな感じ多かったと思う。言うだけいって聞くだけきいてサバサバ。
あるいは、怒られてるんだけど、怒り返して、激論になってみたり。
黙って椅子蹴って帰ったり。で、二三日あとにケロッとして戻ってきたり。
なんかリアクションはしてた記憶がある。お互いになにか反応はしてた。
でも、最近はただただ場の空気が重ーく、暗ーくなって、「あ、この空気前にも感じた、うわぁまただ」なんていたたまれなくなる事が多い。



僕のことだけでなくて、これみんなそうなんだけど、
その人にもっと成長してもらいたから怒るんだよなぁ。
彼が二度と同じミスをしないように、彼女が次はもっといい方法を選択するように。あるいは外圧があったほうがスピードアップするタイプだったり。
とにかく次のステップに行ってもらいたいってのが最大のテーマ。
もう今更、嫌ってる人を怒ったりしないよ、時間とエネルギーの無駄。地球に優しくないよ。
怒ってる人って結構エネルギー使うから疲れるのよ。
でも疲れる事を厭わず、気力を奮い立たせて怒ってる人も周りに一杯いる。
だからなぁ、もっとみんな「いい怒られ方」身につけるといいのに。
僕には「あの時にあの人があんな風に怒ってくれたなぁって」記憶がいくつかある。
褒められた記憶より、怒られた記憶の方が鮮明で、
その時には感じなかった愛情を感じてみたり、
そこで教えてもらった事って重要だったなあって思ったり、
いやいや今にして思えば全く検討外れな事言ってたけど、あんなに熱っぽく説教してくれた先輩の気持ちだけでありがたい、
とかいろんな事を思う。
だから、いい怒られ方するといいと思うんだけどなぁ。
いい顔でいい表情で、お互いにスッキリして、また一緒に明日も頑張ろうみたいな、
そんな風に、いつもなるとは限んないけど、
そうなったほうが、沢山怒られて、沢山教えられて、
結局、とっても得だと思うんだけどなぁ。損得だけでもなくて、そっちのほうが断然楽しいと思うんだけど。
そうしたらいんじゃないかなあ。


ちょっと最近そんな事思った。
オッサン臭くて悪かった。でも大事な事だと思うんで。
中年代表のマドンナの新譜買ってみて、そんな事思った。関連ないけど。