ハミ出せ

POLYSICSのウキウキツアーのファイナル。赤坂ブリッツ
赤坂ブリッツってワンマンでは何年ぶりだろう。もう、昔すぎて分かんない。無理に記憶を掘り起こせば、2000年のNEUのツアー以来の気がする。
実はあんときのブリッツは2000キャパだった。そして正直に言うと、長い間ずっとあの時の動員を越えられなかった。
昔はブリッツでやってた頃もあったよなぁ、なんて思ってた。一昨年までは。
野音、ゼップと最大動員を次々に更新していくのが10年目って、
そんな事ってほんとにあるの、いやここにあるって声を大にしていいたい。
そんな因縁のブリッツも今年から再開。そしてキャパは小さくなった。
でも、ブリッツだ。
懐かしい、そして、ここは新築だ。不思議な気分。

シャーウッドは今日でジャパンツアーのラスト。それはこの際置いとこう。

POLYSICSは一体なんなんだろう。
このツアーでのポリはどんどん過激にそして実験的になってる。
さいたまの時のエントリーでも言ったけど、そのくせお客さんはグイのりだ。狂ったように一体だ。
ここがポリシックスのライブ会場であると言うことを忘れば、
会場で鳴っている音の内容と、お客さんの光景が、明らかにマッチしない。
あんたら一体なんで、こんなに乗ってんだ。あんたらこんなになんで乗せられるんだ。
どうにもおかしい。
そしてそれが今のPOLYSICSなんだと思った。
このような音楽で、このように大量の人が、このように一丸となって歓喜する事は、
この地球上のどこにもない。
ポリシックスがいる場所だけにある。
これって、ホントのホントに奇跡みたいな光景だ。
最近よく、『ポリも大きなハコになってきて、小さいハコでもみたいなぁ』なんて声を聞く。
好みだからいろんな意見があっていい。
150人くらいのライブハウスでギュウギュウで最前の興奮てあっていいと思う。
でも僕は今日のブリッツで、1000人以上の人が、時には一体となって、時にはてんでバラバラのノリで
とにかくその空気が全部ポリシックスになってる光景を見て、
あっ、これだ、これは誰も見たことのない世界だって、そう思った。
百人が同じ音と空気を楽しんでいる光景もいいけど、
1000人が、底知れぬ濃密さで、ステージ上のメンバーと繋がっちゃってるサマは、僕を異常に興奮させた。
密度を全く変えずに、3000人、5000人、数万人まで、
全く今日の密度を変えずに、彼らならそんな事もやっちゃうんでないだろうかって、そんな、半分本気の妄想を、
妄想でなく現実にする瞬間がすぐそこに来てるような気がした。
そんな感じだったよ。
僕らをここに連れてきたのは、やっぱりメンバーだ、とりわけリーダーのハヤシくんだ。
沢山の誰かに影響を受けながらも、全く自分の軸をずらさずにやってきた。
だけど、世界中の人々に発信できる音楽を追求してきた。
媚びずに、そして沢山の人々を楽しませる事を真剣に考え、実行してきた結果だと思う。
それはまだまだ続くと思う、ハヤシくんがハヤシくんである限り続くと思う。


それが全体的な感想っす。
あと個別に些末な事いえば、
これ小声で言うけど、You-You-Youは今まであまりライブではどうかなって思ってたけど
今日はずいぶん染みたなぁ。あれはなんでだろ。メニューでの位置のせいだろうか。それともメンバーのテンションなんだろうか。今日のYou-You-Youはライブで見て初めてキュンとした。こうして曲は育っていくんだろうと思った。
反対にMoog is Loveは、かなりポリらしくて、滅茶カッコいい曲だと思うんだけど、ライブの現場では、まだなんだなぁと思った。この曲はライブでどう成長してどう受け入れられいくんだろうか、そうでもないんだろうか、とっても興味ある。
アンコール二回目の最後の最後はブギーテクニカ。
ギッシリと満員の一階フロアで見てたんだけど、イントロはじまった瞬間に、少しすいた。
みんな前に詰めてたのに、まだ詰められるんだ。
圧縮率の高さに、またまた驚いた。
こんな風に、最新作にも大人気曲があり、初期の作品にも人気曲があり、どこだか分かんないけど中期にもあり、
いろんな時代の曲が同じ輝きを持って受け入れられるのって、ライブバンドの、そしていつまでも第一線を走ってるバンドの条件だと思う。
ブギーにもカスガイにも、ベイビーバイアスにも、アイマイミーマインにも、カジャカジャとかピッキピーとか、
そして発売されたばかりに新曲も、同じテンションで演奏するメンバーと、同等かあるいはそれ以上のテンションで受け入れるお客さんと。
とにかく、この光景は地球上のどこにもない。奇跡じゃないのこれ、あるいは発明。
そして未体験の人にも優しい。すぐに解けこめる。だって単純に楽しいから。だから、まだの人は是非。
さあて、どこまで行くのかなぁ。
次のツアーも楽しみだ。そしてその次も。
一体どこに行きつくのか、ソレが一番楽しみだ。思ってもいなかった、想像も出来なかった世界に連れてってくれる可能性だって、無限大。
だから、いつまでも目が離せない。
そう思いませんか。ね。
次はワキワキだぁ