シロップはベストを出す

ここを見てくれてる人ならとっくに知ってるんだろうけど、
シロップはベストを出す。2枚。
公式にジャケ写もアップされてる。このジャケは完成したらかなりいい感じだと思う。
様々な要素がこんがらがって、いろんな事がギリギリでせっぱ詰まってるため、
完成したジャケはまだ見てない。きっと大丈夫だとは思うけど、まだドキドキしてて安心できない。
『動脈』と『静脈』って、そのタイトル聞いた時には、
やっぱ、やるなあと思った。
もちろん五十嵐くんが考えた。


僕はシロップがシロップとして
新しい作品を出す事が素直に嬉しい。
ベストは新しい作品じゃないって?そう思う人も沢山いるとは思う。
しかし、確かな意図を持って並べ直され、新しいクリエイティブとしてリマスタリングされた音源を聞いたら、
きっとまた、違う感想を持ってくれると信じる。
delayedeadに収録されていた曲は意識的にfree throwに置き換えられてる。
未収録の音源も多い。
マスタリングの力ってほんと大きいと思った。そして曲順も。
聞き慣れた曲でもいつもと違う風景を見せる。
懐かしい姿で、新しい表情で、また現れる。


八月の前半にはアックスで二日間のライブがあり、
後半にベストが2枚でる。
レーベルのスタッフという立場を超えて、そんなモードのシロップの動きが嬉しい。
なんか動いてる。
日本中の全員がこのCDを手にするとは思わないけど、
ジャケットだけでも見て欲しい。
シロップの新譜がCD店にならんでる、その前に人が並んでる。
試聴してる人もいるかも。そんな光景を想像するだけで、少し興奮する。


シロップが世に問う作品は常にクオリティが高い。高いよね。
自分で積み上げたハードルをどう越えるのか。
ハードル超えてなくても、とりあえずでいいから早く聞きたいのはみんな一緒。
そうはいかないみたい。
焼き上がった壺を次々壊す陶芸家のように、もったいないけど、とっても前向きで、真摯な態度が新録を遅らせてるんだと思う。
だから僕は静かに待つ事にした。
希望があると、いつまでも待てる。


家に帰ってベスト聞こう。動脈がいいかな、静脈がいいかな。
まだ本盤はできてないら、CDRをかける。部屋の空気が変わる。
いろんな思い出がよみがえる。
そして未来も見えてくる。
友達のブログにあった「自分家の部屋で音楽を流すと部屋が育つんです」って言葉を思い出す。
外出する時に、CDプレイヤーのスイッチを入れて、帰ってきたら部屋の空気がシロップに。
それいいのかなあ。
その善し悪しは、僕には分からないけど、勇気を持って試してみたい気がする。
そんな事になればいいな。
2枚で32曲。新しいクリエイティブとして。
思い出にひたったり、未来を想像したり。