OTODAMA

うーん、よかった。とてもよかった。
行けて良かった。有って良かった。

前日は大阪のUSJの直ぐそばのホテルに泊まってやる気満々。
当日のトップのBAZRAに間に合えばいいので11時着を目指そうと思ってたら、
VINTAGEテントのトップは森先生from餃子大王
そうか、10:45からね、えーと余裕をみて、10時着ね。
いきなり予定が一時間早まった。

森先生見る。
ほのぼの中です。
「すんごい懐かしーいわぁ」と絶叫する、昔の若い人も。大阪らしい。
終わってから森先生に、どやったと聞かれたので、ありのままに苦言を呈する。
ゴメンね。好きだと本気なのよ。時にはキツイのよ。
森先生のブログはこちら→http://gyozadaioh.s59.xrea.com/diary/kazuoblog/


peridots。ギター二人の構成で4曲ほど。
これねえ。
なんかいいもの見たって気がした。
テントの中、決して満員ではないテントの中にいた人、かなりいいものみたと思う。
なんかの現場に参加してるよ、なんかに立ち会ってるよ。そんな予感プンプン。
いやいや、そんな事になってるよ。

で、会場内のステージも始まる時間に。(テントは外なのよ)
BAZRAから始まって、右と左のステージ交互にサクサク進行する。
転換のストレスがあまりになく、それがかえってストレスかも。
逆説的かしら、でもそう思った。
音の無い間も重要なのね。

BAZRA、頑張ったけどね、いいライブだったけどね、その日のフェスの景色を変えてしまうような、何かの歴史を塗り替える様な、言葉にできないとんでもないマジックを起こせなかったのも認めざるを得ない。
欲が深いって。
そりゃそうだ。
いつでも、そんなマジックを期待してるんだから。

ほとんど全部見たんで、どのバンドにも感想はある。それはいいね。
ラインナップされているバンドは、その気になれば全部見られるんだよ。当たり前と言えば当たり前な事だけど、それは最近のフェスの流行でないよね。
「ライブに絶対自信ありの14バンド」「最初のBAZRAからトリのBO GUMBO UNIONまで一日通して」
清水はそんなメッセージを日記でもパンフでも、あらゆるとこで言ってる。
つまり全部見ろって事だ。
『カブリがあるから全部を見る事は物理的に不可能』そんなフェスが定着した今、ラッシュボールとOTODAMAの
『全部いいから見ろつってんだろ』
という姿勢は新鮮だ。
どっちがいい悪いって事ではない。
様々なフェスに様々な特徴があるといいな。
その点OTODAMAはよくも悪くも清水の個人としての思いが出過ぎるほど出たフェスだと思う。
顔が見えるフェスだと思う。
その14組にどんな基準があって、どういう風に繋がってるのだろうか。彼にしか分からない。
アレとアレ両方とも好きな人ってほんとにいるの、アンタ以外に。そう聞いてもみたい。
とにかく信用できる催しだったよ。

昼の時間のハイライトはPOLYSICSからサンボへの流れだったと思う。
昼のクソ暑い時間に、ひたすら熱いバンドから全く違う熱さのバンドへ。
あそこで一気にヒートアップしたなぁ。
あの時間、あの空気は凄かった。

夕暮れになって民生見て、なんだか夏の終わりを感じた。
別に夏が好きってわけじゃないのにね、あぁ終わるなぁってほろっとした。

民生が終わって、UAが終わったらBO GUMBO UNIONだけだ。
最後の最後、人が一杯残ってたら、それだけで感動すんだろうなって予感がしてた。

それでさ、BO GUMBO UNION。
そんなね、そんなバンドがトリなフェスあるわけないじゃん。
でも、成立してるんだよなぁ。
なんでかは分かんない。
大阪だからかもしんないし、偶然かもしんない、清水がえらいのかも。どうなんだろう。
大勢の観客に迎えられてBO GUMBO UNIONはのびのびと素敵な演奏。
ずーっとこの日は風が吹いてた。音がかなり風に流されて、音響的には苦戦。
でもね、このバンドの時はやんでたんだよね。
そんなにリハなんてやってないだろうに、ゲストボーカルともハマル。
UA歌ってた時は、ちょと泣けた。ほんと。

ラストの曲が終わって、花火。
かなり長い花火だったけど、その後でアンコールの声が起こった事も印象的。

バンドも良かったんだけどね。もちろんさ。
きっとこのフェスが、終わってしまうのが惜しかったんだろうなと思った。
このフェスが終わると夏が終わるんだなって、みんなが感じたんだろうな。
ここにはマジックがあった。いい魔法が。
もう終わりかって思っただけで、泣けて来た。


ところで、メインのステージに目もくれずテントで待ってた人々。
ひたすらテントで一時間以上も「DJハヤシ待ち」をしていた、決して少なくない人々。
あんたもイカす。
BO GUMBO UNION見てた人もイカすよ。
メインで何やってても、ひたすらテントでハヤシを待つあんたもイカす。
バカモンはバカモンだけど、素敵な大バカモン。
僕もですよ。僕も似た様なモンですよ。ほんと。

ハヤシ登場の3分後に雨。さすが雨男。

お客さんが帰りのシャトルバスに殺到しないように、帰る人の時間帯が分散するようにって配慮もあったDJハヤシ
なだらかにお客さんが帰るようにしたかったんだよね。
その意図よりも人が集まり過ぎて、最終的にはDJが終わらない事には帰ってくれないお客さん多数。
空のシャトルバスが数台待機してDJハヤシが終わるのを待つという、『バスの方がハヤシ待ち』って珍現象も引き起こした。
これは嬉しい誤算。

まだまだ暑いんだけどね。
なんか終わったなぁ。
ほんとに、そんなに好きでもないんだけどなぁ、夏。終わると寂しいね。


良かったよ、OTODAMA。
ほとんど全部のアクト見た。
テントも見たよ出来るだけ。
森先生から始まって、メインステージも全部見て、そのあとテントでハヤシ見てって、そんなに見た人いるんだろうか、僕以外に。
それほど楽しんでみたよ。
グータラな僕としてはとても珍しい。
楽しかったんだよ、きっと。この感じ。
ねぇ、これが個人的な思いでやるフェスのマックスの形かなぁ。
もっと広げると、いろんな要素が入り込むかなぁ。
いやいやそんな事ないぞ。
もっと個人的に、そしてもっと広くて大きいフェスになるといいけどなぁ。早くも二年目に期待。

打ち上げ盛況。
このフェスは打ち上げある。そりゃそうだ。清水音泉なんだから。