すれ違い

フェスが終わってからいろんなとこでレポートが出るよね。
そうだなぁと思えるレポも、なんだよそれって突っ込みいれたくなるなるレポも有って、玉石混交。
それはそれで面白い。
いろんな事をいろんな人が言うのはいいことだ。
多様な情報の中から、自分にとっての真実をすくいとる力が、ネット上ではことさら必要とされていると思う。

ライジングでのPOLYSICSについて書かれている、とあるレポートで気になった事があったので、少々。
そこにはね、なんかね、その日の出来事とか、その日の状態とかでなくて、ポリの根っこのとこに対して疑問が投げ掛けられててね、どうかなと思ったのよ。

過剰を感じてるって。
足し算足し算でいくんでなくて、抜けるとこが欲しいって事らしいのよ。

いや、いやでもね、ポリはズーッとそうやって来たのよ。
98年くらいから一貫してそのスタイルなのよ。
30分のステージでも60分でも、ワンマンだったらそれ以上の時間を一気に駆け抜ける。
そりゃあ、緩急あった方がいいに決まってる。
入り口あって、中盤あって、染みる名曲やったりして、ホロッとさせて後半戦行ってみよう。俄然ノリノリ。
そんなステージはいいよね。
でも、それはよく見るよね。
POLYSICSが求めてるのは、そういう事ではない。あんまりやりたくないし、出来ないみたい。
頭から終わりまで、息止めて全力疾走、そんな事を目指してる思う。
生でドラム入ってるのに、シーケンサーにリズムのってるのも、そうなのよ。
音でも過剰を求めてるのよ。
ホントにそんなのアリ?成立する?やってみよ。
ずーっとそこを求めてて、この何年かでさらに磨きがかけられて、今まさにそのスタイルが完成に向かってる。
そうなんだ、そのスタイルの完成形を求めて何年も走って来たんだ。

今更、POLYSICSは過剰だ、軽さが欲しいって言われても、どうしたらいいのって気になる。

いや、別に誰が何言ってもいいのよ。それはいい。
好きでも嫌いでもいい。正しくても間違っても大丈夫。
でもなぁ、オフィシャルな雰囲気の場所でそう言われると、どうも違う。
だってさ、そのポリを呼んでくれた人が居て、それを待ってるファンの人もいるんだからねぇ。
それは大事な事だよ。
どしたらいいのよ。
その日の出来不出来、セットリストのあり方、客席の空気とかね、そんな事は沢山あったらいいと思う。
そういうレポートはいいね。愛情も必要だけどね。
そこで言われてるのは、キングブラザースは何故にギター2本なのかとか、POTSHOTにホーンはいらないとか、そんなレベルの話でないかい。
何やってもとりあえず褒めとこう『北の大地で勝利』とか書いとけばいいんでしょってレポもどうかと思うんだけどさ。
それも違うんだけどね。
これも違うなぁ。
この根本のすれ違い具合はどうしたもんか。
消化に苦しむ。
だから書いといた。
誰が何言ってもいい。僕も言ってもいい。