東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~リリーさんの『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』読んじゃった。
あんまり読みたくないなぁと思ってたのに、ある晩はまってしまって結局朝まで。
あーあ、終わっちゃった。
もう読めないのかと思うと残念。
よく、読み返すって人がいるけど、僕は忘れてしまうまで読み返せない。
短編集の『ボロボロになった人へ』これも大好き。
ボロボロになった人へ
ぶっとんでる発想がキレキレですんごい。よくこんなシチュエーション考えるなぁ。
東京タワーは自伝風なので、重い。重い分深いとこに届くって人がいてもいい。
ま、好きずき。


渋谷ではたらく社長の告白『渋谷ではたらく社長の告白』面白い訳ないと思ってかったら面白かった。
ごめん。みくびってた。
語り口が流れるように自然で、吸い込まれる。
ただ語ってるようにみえるけど、それが心地よく入って来るってのは、滅多に無い事だと思う。
「ここまで書いていいのか」ってなあおり文句はついてるけど、それはあまり感じなかった。
もっと言ってくれたらもっと好き。
ま、僕みたいな一読者がもっとディープなとこを要求するのは勝手。本人にしてみれば、自分の書いた本のせいで他人を傷つけたり、会社にネガティブな影響与える事はしたくないよね。そりゃそ。
時分の仕事に役立つとか役立たないとか、そんな事は思わないで読んだ。思わないよねそんな事。
へえと思ったのは、会社始める事は決めたけど、何やるかは決まってなかったってくだり。
何かが好きだからその為の会社作るって事はあるよね。レーベルでもプロダクションでも。
画廊とかさ。うまい寿司屋とか。でもそういう事でなくても、とりあえず、理想の会社つくるって、かなり外枠からでも、始まる時は始まるんだって、感心した。ほんとほんと。
結局、面白かった。



アマゾン・ドット・コムの光と影アマゾン・ドット・コムの光と影?潜入ルポ』
僕もアマゾンはよく使う。便利だもんね。
でも、歴史も活気もあるレコードショップの人や、自分ち発のベストセラー作ろうとはりきってる本屋で働いてる人は、アマゾンみたいなとこが拡大していって、他の店を根絶やしにしてしまう事を心配したり、怒ったり、どう反撃しようかと日夜頭をひねってるって話も良く聞く。
「あのCDはアマゾンで買った」ってうっかり言ったら、怒られたもんね。とある店のバイヤーに。
『カルチャーとコンビニエンスは両立しないんだ』ってかなりの剣幕。
余談だけど、CDレンタルのツタヤって会社名は「カルチャー・コンビニエンス・クラブ株式会社」っていうんだよ。
そんな事はみんな知ってるか。その人は知ってて言ったんだろうか。聞き漏らした。
さらに余談だけどそのカルチャー・コンビニエンス・クラブは今年、日本のヴァージンメガストアを買っちゃったもんね。
買うだね、買えるんだね。
例えばさ、僕や貴方にお金があって、『ヴァージン買わない』て聞かれたらどうする?
例えだよ例え。僕はどんなにお金あっても買えないなあ。だって買った後どうしていいのか分かんないもん。
普通は分かんないよね。でもね、ツタヤは買えるんだなあ。買ってからどうすればいいのか自信あるんだな。
僕も貴方もツタヤの誰かも同じ人間なんだけど、いろいろ違うもんだ。
アマゾンを創った人、日本のアマゾンを経営してる人、アマゾンの倉庫で働いて時給もらってる人。
人間は人間なんだけどね、かなり違う方向で生きてく。
金だけありゃ幸せとは言わないけどさ、あって悪いもんではないし、極端にないとずいぶん困る。
どこでどう別れるんだろうか。
そんな事も思う一冊。