トロまたはヒトリゴト

今日はライブ見に行く。5バンドほど。
あらら、どれもいいじゃん。参ったなぁ。あれもいい、これもいい、それもいい。
うわぁ。
そりゃ困る。極端な気持ちの振れ幅にもなる。
世の中にバンド多すぎるんじゃねえか。
もう、ほんとのほんとに、とってもいいバンド、自分にとって必要なバンドは四つでいいって思ってしまったり。
四つってなんだ、その数に根拠はない。
あれとあれとあれとって指折り数えての結論ではない。


音楽雑誌は一杯ある。
月刊誌なら4人から6人位の編集スタッフで回してるのが通常だ。
どこの雑誌みてもすんごい数のバンドが紹介されてる。
紹介してる以上、音を聞いて、ライブも見たり、その上沢山のあるいはいくばくかの思い入れもあるはずだ。
雑誌の目次見る。知ってるバンドは勿論多いけど、それ以上に名前しか知らないバンド、さらにもっと、名前も知らないバンド無量大数。それは言い過ぎ。
お世辞でなく、4人から6人のスタッフでそんだけのアーティストのフォロー出来てることが超人的だと思う。
マジに認識してんのか。ほんとか。


斯く言う僕は、見るべきライブを見る暇なく、山積みされたCDの山を整理する間もなく、ただぼーっと眺めてる。
そんなこっちゃいけねえよ。江戸っ子風にならなくてもいいけど、自分のキャパシティを広げなくてはいけないと思いつつ、時には開き直る。
おいおい、四つでいいよ。充分だ。


昔から好きだったバンドも気になる。まだ出会ってであってないバンドに恋もする。
そんなこんなもありながら、体は一つ、一日は24時間、しかも超人ではない。
なにかをいい加減にやりすごす事は可能だけど、それじゃあね。
みんなどうしてんだろ。
仕事で音楽と付き合ってる人も、そうでない人も同じ悩みはあるんじゃないかな。
あれも見たい、これも買いたい。時間はどうする、お金はどうする。
いっそのこと、「俺は矢沢永吉しか興味ない」って言い切るとそれはカッコいいかも。それも一つの素敵な生き方。
でもなぁ、そんな事でも済まなくなった。僕は。


幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、その後も、沢山の人に知り合った。
どうでもいい人も多いけど、大事だった人も多い。
連絡したいけど連絡先も知らない人多数。
ときおり電話はするけど、卒業以来一度も会ってない人多数。
いいやつだった記憶だけあるけど、名前も忘れてしまった人も多数。
そんなこんなで、生涯を終えていくのかな。それだけだったらとても寂しい。
せめて今の仕事では、知り合ってしまったありとあらゆるアーティストには関われないけど、深く深く全精力を傾けて、真剣に全アーティストとは関われないけど、いくつかの、うん、いくつかのアーティストにはそんな深い付き合いがしたいと、今日思った。
いまさら何をって言われたら、ワリイなと言うしかない。
でもね、そう思ったんだよ。